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一度会ってみたい人。

古今東西、天才中の天才とは誰だろう。

分野によっても違う。

画家だったら、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ピカソ・・・

作曲家だったら、モーツアルト、バッハ、ベートーベン・・・

哲学者だったら、作家だったら、数学者だったら、・・・

そんな天才は一体どんな人だったのだろう?生きていたら是非会ってみたい。

また、絶世の美女といわれたクレオパトラ、日本では卑弥呼や、小野小町とか、どんなに美しかったのか、見てみたい。

こんな風に、誰しも、一度会ってみたい人がいるのではないか?

私も会ってみたい人が何人かいる。その中で一人を選ぶとすると、もうダントツで会いたい、この人に。それは、ツェルニー様。

カール・ツェルニー、ピアノの練習曲で有名な人だ。

日本以外の国でも、練習曲はツェルニーを使うのだろうか?

ともかく日本では、ピアノをやる人でツェルニーを練習しない人はいないだろう。

41歳の時体調を崩し、スポーツと飲酒を控えるよう言われた。その時から、楽しみとしてピアノを習うことにした。現在は体調を取り戻したが、この楽しみは特別なものがある。練習は先生の前だけ、というときもあったが、以来細々と続けている。

大人になってからの習いごとなので、とてもピアノが弾けるとは言えない。が、大作曲家、大天才の楽譜をたどることは、ただ他人の演奏を聴くだけとは違う。そこには、何にも喩えがたい、ダイナミックな喜びがある。

その私に立ちはだかるのが、ツェルニー様だ。

よくぞこんなこと思いついたと、いつも感心するのだが、強音を弾くときは弱い指、弱音は強い指をあてがい、しかも弱音は音数が多くしてある。つまり、強音は弱く、弱音は強く弾けるように、作曲してあるのだ。

この他、数々の仕掛けにより、およそ指のなすがまま自然に弾くと、何が何だか分からなくなるよう仕組んである。しかし、自然に逆らい、楽譜をしっかり読み、うまく弾きこなすと、ご褒美に、美しい旋律が奏でられる。

すべての作曲家は、演奏する人にとって、ジキルとハイドの面を持っている。作曲家が素晴らしければ素晴らしいほど、演奏家の悩みは大きい。しかしいったん理解し、演奏できるようになれば、天使の歌声となる。

ツェルニー様は、ピアノを練習する人にとって、技術的な壁だ。初心者には、特に大人になってから始めたものにとっては、モーツアルトより、バッハより、神様であり、悪魔の作曲家。いや、ほとんど悪魔の天才と言っていいだろう。

この人は一体どんな顔して、どんな思いつきの中から、こんなに意地悪なこと考えたのか。しかもうまく弾けた時は、ほんとに素敵な音楽が現れる。

会ってみたい人、一番はこの人だ。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。ツェルニーとは意外な人でした。
ベートーヴェンやフンメルに師事し、作曲を学び、リストを
教えたという人ですから相当な人ではあったのでしょう。
今日では教則本でしか知られていませんが。

わが娘もツェルニーは100番、30番、40番を終えたそう
ですが、私はまったく聴いたことはありません。会社から
帰ったときには練習は終了しておりましたので。しかし
つきっきりだった女房の話では結構いい曲もあるそうです。
ananさんの深いご指摘を確認すべく、今度楽譜を探して
見てみます。

投稿: kita | 2007年12月 4日 (火) 20時18分

kitaさん、こんばんわ。

そうなんです。ツェルニー様に会いたいのです。

ピアノの先生は、会いたくないそうです。先生とても、苦しめられたのでしょう。

お嬢様は100番、30番、40番を終えられたそうで、素晴らしいです。

私は今、泣きながら40番をやっています。生きているうちに、40番は終わらないのではないかと思いましたが、ようやく19番までたどり着きました。とはいえ、いまだ人生と40番とどちらが先に終了するか、保証はないのです。

おそらくCDもあるかと思います。一度聞いて見られることをお勧めします。

投稿: anan | 2007年12月 4日 (火) 21時13分

ツェルニー、私も意外な人選にちょっとびっくり。
なにしろ、イメージすらあまり無かったですから。
そういえば子どもがご厄介になっていたはずですけど、
いや、そうでもないのかな?とにかく印象が薄いです。

さて私の場合は誰だろう?とずっと考えてましたけれど、
まぁ、いろんな方々が浮かんでは消え、、、
とても一人には絞れませんです。

投稿: e-g-g | 2007年12月 6日 (木) 22時33分

e-g-gさん、ピアノの練習をしたことある人は、ツェルニーには特別な思いがあるはずです。徹底的に弱い指を鍛える目的で作られているのですが、ハノンとは違い、ちゃんとした曲になっているのがミソです。

投稿: anan | 2007年12月 7日 (金) 15時10分

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