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2015年8月

僕のこと、どう思ってるの?

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記録的な猛暑だったこの夏。

旧盆が終わると、突然秋がやってきた。

今日は久しぶりのほっとする雨。

今までの雨は台風がらみで、緊張を強いられた。

やれやれ、ようやく落ち着いてピアノの練習ができると思ったら、

「僕のこと忘れてない?」とばかりに、猫の團十郎が鍵盤の上に飛び乗る。

まるで連弾をするように、端からピンポン鳴らして歩き、私の手の上で寝そべる。

ちょっと抱っこしてなだめ、下におろすと、すぐにまた同じことの繰り返し。

いつもなら2、3回で諦めて、ピアノの上に寝そべるのに、今日はどうしてもだめ。

何が気になるのかな?

30分ほど、邪魔をしてようやくタワーへ。

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もう気が済んだかね?

9月の発表会まであと3週間。

私だって、余裕がないのだよ。


★ ★ ★ ★ ★


30分後、また来た。

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本邦初演 B.A.ツィンマーマン 「ある詩人のためのレクイエム」@サントリーホール 2015年8月23日

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声楽の先生のつながりで、標記のコンサートを知り、急ぎ予約を。

この試みに関する説明はこちらから: http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20150823_M_2.html
  
その時点(7月29日)で、すでにほとんど空席なく、ようやく2席確保。

ツィンマーマンと聞けば、ピアニストしか知らないが、どうやらそうではないらしい。

現代音楽の作曲家で、難解な曲で有名な人だそうだ。

オペラ「軍人たち」(1963年初演決定)を完成させたあと、この作品に取り組み、書き上げた。

が、完成の翌年52歳で拳銃自殺を遂げる。この曲が本人のレクイレムとも解釈されるのは、そういうことだ。

普通のオーケストラと違い、ヴァイオリンとヴィオラを廃し、弦楽器はチェロとコントラバスのみ。

オルガンと2台のピアノ、多くの管楽器と打楽器を使い、さらに、ジャズ・コンポまで組み込み、驚くべきは、長大で複雑なテープ・コラージュ、すなわち様々な歴史に残る詩人、思想家たちのテキストの朗読、政治家、独裁者、宗教者たちの演説や、ワグナー、メシアン、ベートーヴェン、ビートルズなどの音楽の引用、などが音楽の一部として用いられている。

それに加えて、場内4カ所に別れた合唱団とソプラノとバスのソリスト、さらにナレーター2名が全体を司る。

友人の強い希望で、切符を入手したが、果たして理解できるか、不安な気持ちで出かけた。

生音だけでなく、スピーカーから流れる音もあるという。

20年以上前、体調を崩し、アンプ・スピーカーから流れる音がダメになった。

故にクラシックに転向した私が、最後まで聴けるだろうか?

しかも暑い日中、テニスを3セットしたあと。眠気に耐えられるか、それも心配。

最初にプロヂューサーの長木誠司氏と指揮者大野和士氏の、この作品に関するトークから始まる。

(恥ずかしながら、長木誠司氏も存じ上げない。)

お二人の素敵な声に、ここは眠る。ああ、本編寝ないで済むかだろうか???。

ところがところが、始まるやいなや、この音の世界に取り込まれてしまい、目パッチリ!!!

映画館のサラウンド効果さながら、サントリーホールの全体から音が私を包み込む。

アコースティックと、電子的な音との融合も上手にできている。

テーマはいとも簡単なのだ。Dona Nobis Pacem 平和を与え給え。

しかしそれがどれほど困難なことか、誰もが知っている。

シンプルで深い、このテーマ。力強く繰り返される。

その一方、これほど複雑なアンサンブルが破綻をきたさず、聞いている人すべてに、しっかりとそのテーマを伝えた。

演奏に携わった全員のレベルの高さが知れる。

大変刺激的で示唆に富んだ演奏会だった。

おそらく、わたしの人生の記憶に残るコンサート。

演奏された皆様に、深く感謝申し上げる。

素晴らしい演奏会をありがとう。

二日経った今、まだ思い出すと興奮してしまう。

★ ★ ★ ★ ★

最後にもう一言。

クラシックの音楽会に行っていつも思うこと。

あまりの年齢層の高さ。

このままではマーケットの下支えがない。

(ま、もちろん私も平均年齢をあげている一人とは思いますが…。)

それが今回、結構若い(といっても、30代、40代と思うが。)人たちがいたのだ。

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発表会な2015年7月・・・そして秋へとつづく。

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すっかりご無沙汰してしまった。

何しろ7月は3つの発表会に参加。大忙しだったのだ。

最初はご指導をあおいでいるピアノの先生主催の発表会。

いつものように松本記念音楽迎賓館で行なわれた。

そもそもピアノは、今の先生のお姉様に習っていたが、若くして急逝され、お妹様とお嬢様2人が、生徒を引き継いでくださった。(その話はこちらでhttp://peacelove.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/at-207e.html  )

この場所は、亡くなった先生が選ばれたので、他の発表会とは違う緊張感がある。

天国の先生に、少しでも上達した所を聴いて頂きたいと、誰しも一生懸命に弾く。

参加者全員、去年より上手になっている。しかも難しい曲に挑戦する人多く、感心した。

しかし何より、70代、80代の方々の演奏に心を動かされた。

正直演奏そのものは、途中で立ち止まり譜面を確認したりで、滑らかとは言えない。

しかし一音一音、しっかり弾かれる音に、言霊が宿っているよう。

歩まれてきた人生の重みを音に託す、そんな演奏だった。

私の演奏曲は、メンデルスゾーンの無言歌集より「5月のそよ風」と、チャイコフスキーの四季より「舟歌」。

どちらもまずまずの出来だったが、完璧とは言えず、さらなる努力が必要と反省。

と、帰りがけに、来賓の方から思わぬお言葉を頂いた。

「一番共感が持てました。人を引き付ける音があります。」

まあ!なんと嬉しい!

皆さんが素晴らしい演奏をされたので、私はとにかく丁寧に、最後まで止まらないよう心がけただけ。

過分なお褒めのお言葉とは思うが、素直に喜びたい。

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次の発表会はそれから2週間後、習い始めて日が浅い声楽の発表会。

参加するかどうか迷ったが、初心者なので、失う物は何もない!と出ることにした。

歌はサウンド・オブ・ミュージックから「全ての山へ登れ」。

「自分の可能性を信じ、夢をあきらめずに最後まで挑戦しなさい」という、元気の出る曲だ。

もちろん上手ではないが、今の持てる力は出せたかと。

一日中、他の先生の生徒さんの伴奏まで務めた先生に感謝。30曲以上お弾きになったのでは。

声楽の先生は、歌手ではなくコレペティトールという、声楽家のコーチをするのが専門。

そして何より伴奏がとてもお上手。

「本番は何が起きるかわからない。」と不安がる私に、「何があってもついていけるから大丈夫!」と、温かいお言葉。

実際、ピアノと比べ、先生の伴奏で歌えるのは、なんと安心なこと。

そして歌は、メロディーだけを覚えればいい。ピアノは一人で伴奏と両方を弾くので、暗譜も大変。

最後の和音まで、一人で何としてもたどり着かないと、舞台を降りられない。

ピアノを弾くとは、つくづく孤独な作業と思う。 

この日は全部で30名弱の参加者がいたが、人の声にこれほどバラエィがあるとは驚いた。

お上手な方はたくさんいたが、耳の不自由な方の歌に一番感動した。

先生の合図で歌いだすのだが、正直声にならない声。それでも心は伝わる。

不思議なことだが、そういうことが可能なのだと、初めて知った。

このグループは、打ち上げが楽しい。名幹事のおかげで、おいしいお食事とお酒。

いつまでも話が弾んだ。そしてこの次また素敵な発表会ができるよう、励まし合って終わった。

今まで、声楽は第2外国語と思っていたが、これを機に、歌とピアノと、両輪として励んでいきたいと思う。

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そして最後は毎年恒例、音楽グループ主催の八ヶ岳での発表会。

朝東京を出発し、簡単なリハーサルをして、午後に演奏会、そのあとは皆で合唱。

3・11の後は、しばらく「花は咲く」を歌っている。

それからケーキとお茶、温泉、夕食、おしゃべり。

翌日は早朝から自由練習、近場の観光(ちなみに今年はサントリーのワイナリーへ)、帰京とあいなる。

ピアノの先生の発表会の後なので、私はいつも気が抜けてしまい、成功したことがない。

がっかりしていたが、「去年より上手になった」と、諸先輩の励ましを受け、少し気分が軽くなった。

ともあれ、暑さの中、3つの発表会を無事に終えたことは嬉しい。

なんでこんなに発表会に出るか?

二つのことがあると思う。

ひとつは参加することによって、必ず何かがつかめる。発表会とは不十分な部分を見つけるところ。

もうひとつは、音楽を介さなければ、伝えられない物があること。

上手下手とは別に、誰しもが音楽によって伝えられるもの、他者と結ばれるものを持っていると思う。

それを表現できる場があることが嬉しくて、つい出てしまうのだ。

9月、10月と、また発表会がある。

どちらも20分の持ち時間があるので、上記の2曲の他にもう1曲、メンデルスゾーンの「春の歌」を弾こうと思う。

過度な挑戦なので、成功するとは思えないが、ただいま猛特訓中。

上手に弾こうと思わず、曲の語り部となるよう、気負わずに奏でることが出来たらと願う。

こうして2015年、私の夏は終わる。


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