Lady Anne
ダイエット≪その2≫
すっかりタワーがお気に入りのLady Anne。
毎日登っては養育係を誘う。
夜明けの早い夏。Lady の朝も早い。
鳥の起きる午前3時には、内なる本能が彼女を目覚めさせる。
Lady は自分の不可能なことは、養育係の役目と承知。
鳥を獲れと、暗いうちからのご命令。
Lady の御用だけでご飯が食べられるならともかく、養育係には身過ぎ世過ぎの仕事がある。どうして朝3時に起きられようか。
まして鳥など獲れるものか。
「おのれ起きぬのか!」
お怒りはごもっともですが、頭の上を飛び回るのはやめていただけないでしょうか。
養育係にも、少々の人権が…。
タワーのおかげで食欲が増したLady…。お元気、しかしおやせにはならない。
また予感 再生工場 胡蝶蘭
行きつけのお花屋さんが、花を切リ落とした胡蝶蘭をくださる。
盛り花のために使ったあとの、葉だけの蘭。
「今までは捨ててたけど、良かったら。」
私のブログを読み、「もう一度花が咲くなら。」と。
買えば高価なものなので、嬉しく頂く。
頂いた蘭は根を整理し、素焼の鉢にミズゴケで植え替える。
それがもう、こんなに沢山。
最初の写真は、花だけ落とし、茎を半分くらい残してあったもの。そこが伸びて、新たに蕾がついた。
植え替えをした後は、茎は全部切り落とした方がいい。しかしあまりに元気なので、そのままにしてみた。
すると果して…。
きれいに花開くまでは、まだまだ油断ができない。
私が大事にしているものに、必ずちょっかいを出すLady Anne。
鉢の下に敷いてあるシルク。これは着物の端切れなのだが、肌触り良く、鉢を枕に時々ここで寝るのだ。
Lady の目線は、飛び込んできた蜂。
このあと蜂めがけてジャンプ!
胡蝶蘭の茎がゆらゆら揺れた。
夏は来ぬ。
夏本番となった。
Lady Anne の夏は、風通しの良い、つるつるすべすべしたところで寝ること。
早速お選びになったのは、最近購入したダイニングテーブル。
一般的に、安価なダイニングテーブルは合板で、表面には木目のきれいな部分を、薄く削いで張ってある。
この手のテーブルを20年以上使っていたが、消耗激しく、買い替えチャンスを狙っていた。
と、事務所の近くのショールームが近く閉店とのこと。閉店に先立ち、展示品を安く放出するという。
気に入ったのは、このテープル。組み木ではあるが、それぞれのパーツは一枚板。実に暖かい触り心地だ。その代り、こぼしたものは染み込んでしまう。でもそれは歴史ではないか。気にすることはない。
椅子も6脚付いている。この椅子がまた座り心地良い。背もたれがしっかりして、カーブが私にぴったり。腰痛が治りそうだ。
お値打ちセットと見た。
さて、ダイニングセットが運び込まれるなり、肌触りにうるさいLadyは、すっかりお気に入り。
お休みになる豊満なおからだは、後ろから見ると、いもむしごろごろ。
愛らしいが、この上に毛を撒き散らすのは困る。Ladyの毛がトッピングのお食事は、いかに養育係といえ、ご勘弁願いたい。
ダイエット中
このところ Lady Anne は、女盛り。上から見ると回遊魚のように紡錘形だ。
何とかせんと、お隣と相談し、脂肪分の少ないお食事に変えた。幸い、同じメーカーのせいか、ご不満なく食しておられる。
ダイエットには食事と運動。
猫タワーがあれば、少しでも助けになるかと、決心して購入した。
組み立て中は、目をまん丸にして、興味津津。これはいいぞと思ったが、仕上がれば、知らん顔。
仕方ないので、抱っこして乗せる。
しばしごろごろするが、どたどたと重い音を立てて降りてくる。
この季節、お外の方がいいらしい。
そこで、一番上におもちゃを乗せたり、大好きな防虫香の袋を置いたり。何とか自分で上がってくれないか。
Lady は、少し“ふくよか”がかわいいと思うが、健康が心配だ。いつまでも元気でいてほしい。
導入して3日目。
おもちゃと防虫香が功を奏し、一日一回くらいは自分で登るようになった。
夏までには、スリムな Lady をお見せしたいものだが…。
出会いは突然、そして別れも。
2年半前の9月、新聞を読んでいたら、何かベランダをよぎった。
うん?目を瞬いてもう一度良く外を見ると… えー!!!
な、な、なんだ、この子は?
それがLady Anne との出会い。
好奇心いっぱい。よちよち歩きで、ベランダを散策していた。
自分の見たものが信じられなかった。でも、きっとこの階のどこかで飼い始めた猫だろう。何とかおびき寄せ家の中へ。
思いっきり走り回って、一緒に遊んでやった。と、突然、ゼンマイが切れたようにばったり倒れこんで爆睡。
これは少し大人になった時。
こうして思い出すと、Ladyとの日々は珠玉の時だった。
あのタイミングは、神様がお使わせになった天使。
遊ばせてくださった、お隣のおばあちゃまに感謝。おみ足のご回復をお祈りする。
そしてLadyの元気もね!
出会いも、別れも、突然だった。
でもLadyのこと、忘れないよ。
別れは突然。
昨年暮れも押し詰まった28日、8PMころに帰宅。帰るとすぐに様子を見に来るLady Anneが現れない。
気になってベランダ越しにお隣を除くと、真っ暗だ。最近お隣のご婦人は体調不良。早く休まれたのかと思った。
そして翌日、11AMを過ぎるも静まりかえっている。
まさか、まさか、そんなことが!!!とは思ったが、あまりの心配に、お嬢様に連絡を入れた。すると、昨日のうちに、Lady Anne ともども、お嬢様の家に行かれたのだと。良かった。お隣が倒れていたわけではない。
今の状態では、お嬢様の家に連れていけないので、そのまま年越しすると聞いていた。おいでにならないとは、思いつかないも道理。
「猫はどうしようかと思ったけど、今度は長くなりそうなので・・・。」と、お嬢様がおっしゃる。
お隣は、例年お嬢様の家で年越しする。その時は数日なので、Lady をお預かりしていたのだ。
後で気がついたが、新聞受けにその旨のメモが入っていた。
なるほど、長くなった。
あの状態だと、お一人暮らしはもう難しいだろう。
ご一緒に住むには、お隣は狭い。このまま、お嬢様の家でお暮しになるのではないだろうか。
いない間の出来事だったので、お別れも言えなかった。
今後について、いずれちゃんとご挨拶があるだろうが、Lady をお連れになることはないだろう。
Ladyと過ごしたのは、2年半ほどだった。よちよち歩きからご面倒を見て、すでに立派にご成人。このごろは女盛りの風情さえあった。
それでも時々、養育係には思いっきりの我儘を通す。おみあしの悪いお隣を気遣ってか、おうちでは良い子にしている。その反動だろう。
お隣が体調不良になってからは、朝起きるまで、心配そうにそばに寄り添っていた。
Lady Anne、たくさんの楽しい時間をありがとう。Ladyをお世話したことで、どれほど私は慰められたか。
Lady のまぁるいお顔に光る、まん丸の目。怒るとオレンジ色に燃え、おねだりの時は黒目が艶を増す。月のように満ち欠けする瞳は、言葉以上に多弁だった。
そのまぁるいお顔に、申し訳程度の小さい耳。Lady を Lady たらしめているDNAの象徴だ。
養育係と遊ぶとき、決して傷つけないよう、鋭い爪をすれすれの間合いで、猫パンチ。
せがまれ、たくさん、かくれんぼ、鬼ごっこ、プロレスをした。
フリースの袖を伸ばし、こぶしを隠すと、そこに思いっきり噛みつき、シャーと本気の声を出す。
私が戻ると、鈴の音を弾ませて、飛びこんできた。気がつかないふりをすると、鋭く「来たぞ」と声を発する。
Lady は、新しい場所で、毅然として、堂々と、ちょっと我儘に、お暮しになっているだろう。
元気でね。
お別れ数日前の写真。眠いのにちょっかいを出されてやや不機嫌。
もう終り?
今日も朝からよこせと、いろいろやっている。
ベットに飛び乗り、起きろ起きろ。目が合うと、「こっち」とばかりに、先に立って餌のお椀へ。すりすりしたり、猫なで声を出したり。
それでも動かないと、自分なりに一番かわいいと思っている、おなか出しポーズ。こちらが動くまで、じっと見つめる。
代用給餌係としては、Lady の健康が心配だ。
観察するに、おからだが、日々紡錘形を増している。
オカカにはどれほどのカロリーがあるのだろう。バランスの良い猫用の餌も、他に与えている。オカカばっかりは、いけないように思う。
最後は命令口調でせがむので、仕方なく少しづつ何回にも分けてお出しする。しかし、もうこれ以上は…。
ついにもう出てこないと分かると、乗ってはいけないとされているダイニングテーブルの上で、くだを巻く。
Lady Anne、お願いですから、少しは美容にお気を付けくださいませ。
君は花より美しい!
幽閉
Lady Anneは活発だ。毎日ベランダづたいに各戸を訪問。領地に異常はないか見回る。
本人は領地のつもりだが、そこは集合住宅。猫の訪問を嫌う人が、当然ながら居る。
ついに見回りが過ぎて、苦情申し込まれ、只今幽閉中。
さぞ御退屈だろうと、お見舞い申し上げると、セロテープを投げろとの御下命。
投げると、あちこちに弾むセロテープを追いかけ、捕まえる。
捕まえると、くわえて養育係の足もとに持ってきて、また投げろと。
何回も何回も、飛び廻り、走っては、取ってくる。
Lady Anne、あなた様は犬ですか、猫ですか?
鳥が飛んでる!
Lady Anneの朝は早い。
午前3時ころから、ベランダで鳥の寝起きを待つ。
本能のなせる技だ。
ようやく空が白み、鳥が飛びだす。内なる狩猟本能は目覚め、空を凝視する。グルルルーと喉の奥から、絞り出すような声を出し、鳥の動きに合わせ、ベランダを右往左往。狂おしいまでに尾を振り、と一瞬、手すりの上へ!
「何とか取れないか?!」、との御下問。
養育係は慌て、脅かさぬようささやき声で、”Lady Anne 危のうございます。なにとぞお淑やかに。お降りくださいませ。”
Lady Anneは、古代に与えられた本能と現在の暮らしとの間に横たわる不条理を嘆き、「なんで!取れないじゃないか!」と、憮然たる表情で、養育係に当たるのである。
今年は猫年?
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしく、お願いいたします。
さて、大晦日からLady Anneがお泊りに来ている。給餌係りが年末年始の暇を取ったのだ。
給餌係りとは、彼女からの視点で、飼い主は瀟洒な老婦人。本当のお嬢様で、きれいな東京山の手言葉を話される。もう、こういう言葉は、めったに聞けない。時々、とてもおきゃんな物言いをなさる。生まれがいいと、それがまた、可愛いい。
このご婦人の趣味で、Lady Anneのお茶碗は古伊万里。残念ながら、私のより上等だ。
御食事は、キャットフードのオカカマブシ。口が奇麗で、これ以外は食さない。どんなに上等の刺身でも、手をつけないので、安心して一緒の暮らしができる。もっとも私が食べる程度の刺身では、口に合わないのかもしれない。
お水は、ワイルドに水道の蛇口から直接飲むのが好きだ。蛇口を舐めるので、あわてて水を糸のようにお出しする。しばし飲んで、じっと流れる水を眺める。Lady Anneは、意外に文学的、はたまた哲学的なのだよ。
と、子の年に、猫と過ごす年始。大変結構!










































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